マタニティ通信

2014年4月18日(金)更新

第147回「新生児黄疸とは?」

生後2~3日すると多くの新生児は、皮膚や白目の部分(眼瞼結膜)が黄色くなる症状(黄疸)が現れてきます。
新生児は肝臓の機能が未熟なため、黄疸のもととなる血液中のビリルビンの処理能力が低く、生理的に黄疸が出現します。生後5~7日に血液中のビリルビン値がピークに達し、以後低下し2週間以内には黄疸は自然に消失していくのが一般的です。
生理的な黄疸の場合、治療は必要ありませんが、血液中のビリルビン値が基準値を超えた場合、重症化し脳障害(核黄疸)を引き起こす可能性があります。
そのため、定期的に黄疸チェックを行い、基準値を上回る場合は、早期に光線療法や交換輸血の治療が行われ、重症化するのを防ぎます。
退院後に黄疸の症状が長引くなど、気になる事があれば早めに受診をしましょう。

執筆者

中川産科婦人科 院長 中川 仁志

中川産科婦人科 院長:中川 仁志
Hitoshi Nakagawa

久留米大学医学部卒業
広島大学医学部産科婦人科学教室入局

職歴
呉医療センター・中国がんセンター
広島大学医学部附属病院
県立広島病院
資格
日本産科婦人科学会 専門医
母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
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