マタニティ通信

2012年4月13日(金)更新

第42回「先天性風疹症候群」

先天性風疹症候群とは、妊娠初期に風疹に対する抗体をもってないまま、初感染で風疹に罹患した場合に、風疹ウイルスによって胎児に様々な先天異常をもたらす疾患です。

症状としては、感音性難聴をはじめとして、先天性白内障、緑内障、先天性心疾患、網膜症、骨端発育障害、低出産時体重、血小板減少性紫斑病、肝障害などがあります。

風疹は、終生免疫といって、小さい頃に風疹にかかると風疹に対する抗体(抵抗力)ができて、再感染をすることはほとんどありません。風疹ワクチンは生ワクチン(毒性を極力弱くして作ったワクチン)なので、妊娠の予定があったり、妊娠してからでは接種できません。かかっていない方は、妊娠する前に予防接種をしておきましょう!

執筆者

中川産科婦人科 院長 中川 仁志

中川産科婦人科 院長:中川 仁志
Hitoshi Nakagawa

久留米大学医学部卒業
広島大学医学部産科婦人科学教室入局

職歴
呉医療センター・中国がんセンター
広島大学医学部附属病院
県立広島病院
資格
日本産科婦人科学会 専門医
母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
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