医療法人 中川産科婦人科

中川産科婦人科
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中川産科婦人科 マタニティ通信 バックナンバー01
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妊娠初期から出産までに知っておきたいこと、お産のきほんや栄養の取り方などを、当院の医師やスタッフがわかりやすく解説した産科婦人科コラムです。お読みになりたいタイトルをクリックするとウィンドウが上下してコラムを読むことが出来ます。

第30回 陣痛とは?

「陣痛とは?」

 陣痛とは、子宮の収縮により、胎児を子宮外に押し出すときに生じる、生理痛のような痛みです。
 出産が近づくと、子宮が収縮を始め、腹部の張りを感じ、徐々に痛みを伴う陣痛となります。
 分娩開始前によくある前駆陣痛は、不規則な間隔で痛みも軽く、遠のいたり消失したりします。痛みを伴うため分娩の開始と間違える事もあります。
 本格的な陣痛は、前駆陣痛に引き続き起こったり突然に開始したり、人それぞれです。陣痛間隔が規則的になり、徐々に短縮し、明らかに痛みも増強してきます。陣痛が、定期的に10分間隔であれば分娩の開始となります。
 初産婦、経産婦ではお産の始まり方や進み方に差があります。
 入院のタイミングは、病院に連絡して適切な指示を受けましょう。

写真平成24年1月20日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第29回 出産にかかわる準備

「出産にかかわる準備」

 いつ出産が始まってもいいように後期に入ったら出産にむけて準備を進めましょう。
母子健康手帳、健康保険証、診察券はまとめて管理しておくとよいでしょう。
身の回りの日用品なども前もって用意しておくと慌てずに済みます。入院時に用意すべきものは病産院によって異なりますので、事前に確認の上、必要な物を取り揃えておきましょう。
 ○出産後に必要な手続きを整理しておきましょう。
 基本的に必要な届出は以下の通りです。
☆出生届
☆健康保険への加入
☆子ども手当
☆出産育児一時金
☆出産手当と育児休業給付金(お勤めの方)
 また、住んでいる自治体がどのようなサービスを提供しているか調べておくと安心です。

写真平成24年1月13日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第28回 こむらがえりとは?

「こむらがえりとは?」

 妊娠後期になると足がつる妊婦さんが増えます。
 「つる」とは、ある筋肉だけが異常に強く収縮し続けた状態です。ふくらはぎ(腓腹筋)におこりやすいため「こむら(腓)がえり」ともいいますが、他の筋肉にもおこります。
 激しい運動や水泳の中、睡眠中に経験したことはありませんか?しかし、明確な原因は不明です。
 妊娠後期は、カルシウムやマグネシウムなどの電解質が不足しがちな上、お腹の重みが増して下半身の筋肉が疲れやすくなることも関係しています。
 予防法としては、
◎入浴して体を冷やさないようにします。
◎ストレッチやマッサージをして血液循環を促すといいでしょう。
◎栄養バランスに気をつけて食事をしましょう。
それでもおきたときはゆっくりのばすといいでしょう。

写真平成24年1月6日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事

第27回 妊娠中に歯が痛くなったら

妊娠中に歯が痛くなったら

 妊娠中は虫歯(う歯)になり易く、悪くなり易いといわれています。症状がなくても妊娠初期に検診を受けて、必要があれば治療を受けてください。
 ただし妊娠初期は胎児への影響も考えると緊急を要する治療のみとして、妊娠4~6月の間の治療を検討してみてください。薬は胎児への影響の少ないものを選べばまず問題なく使用できます。
 抜歯の場合には血が止まりにくい病気が無いかを調べてもらったほうがよいと思います。その際使用する局所麻酔薬は胎児への影響はほとんど考えなくてよいと言われています。そして治療の時に使用する薬にアレルギーが無いかは確認してもらってください。
虫歯は放置せず、歯医者さんに相談して適切な治療を受けてください。

写真平成23年12月30日
執筆者:田坂 友成 当院 産科婦人科医師
産婦人科専門医 医学博士

第26回 喘息と妊娠

「喘息と妊娠」

 小児から成人まで喘息患者さんは増加しており、妊娠・出産に直面する女性喘息患者さんも増加しています。喘息発作は、赤ちゃんに低酸素血症をもたらし、流産や胎児発育不全、脳障害等のリスクとなります。
 妊娠中に喘息が悪化する方もいますが、その中には薬物使用に対する不安から治療を自己判断で中止していることがあります。多くの喘息治療薬は、催奇形性についてほとんど問題ないとされています。
 特に喘息の発作を予防するための吸入ステロイド薬は喘息長期管理の第一選択薬として推奨されており自己判断での吸入中止は絶対にやめましょう。
 母体が息苦しいと感じている時、赤ちゃんも同様に息苦しいと感じていることを常に意識し、出産を安全に行えるよう喘息の状態を良好に保つことが大切です。

写真平成23年12月23日
執筆者:中川 三沙  内科医師

第25回 高齢出産について

「高齢出産について」

 35歳以上の出産を高齢出産といいます。初産に限らず、2人目以降の妊娠も同様です。リスクとしては、妊娠・分娩中の合併症の上昇や、ダウン症に代表される染色体異常の確率が20歳代に比較すると高くなると言われています。
 34歳までなら出産に問題なしと考えがちですが、35歳を境に急に危険性が上昇するわけではありません。
 出産をスタート時点と考えると、生活力や経済力などではプラスとなることもあります。また、若い頃よりは体力面では劣ってしまうものの、精神面では年齢を重ねた方がゆとりを持てることもあります。
 まずは正しい知識を身につけ、母児共に健康的な出産を心がけましょう。

写真平成23年12月16日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第24回 妊婦とアレルギー性鼻炎

「妊婦とアレルギー性鼻炎」

 妊娠中に鼻炎症状がひどくなることがあります。これは妊娠によるホルモンの変化で鼻粘膜が腫れてうっ血しやすくなったり、アレルギーを起こす抗原に反応しやすくなるためです。
 今の季節花粉の量は春先ほど多くありませんが、今までしまっておいた寝具や衣類を出す機会が多く、それらにほこりやダニが付いていることがあるため鼻炎が悪化しやすい状況にあります。妊娠安定期に入っていれば無理のない範囲で部屋の掃除・衣類の洗濯・布団干しなどをこまめに行いハウスダストを減らすことを心掛けてみてはどうでしょうか?
 また鼻炎の症状がひどいときは、自分の判断で鼻炎のお薬を使用するより、耳鼻科や産婦人科の両方の医師に相談されて薬を処方してもらうのがよいでしょう。

写真平成23年12月9日
執筆者:中川 聖子 当院 麻酔科医師
日本麻酔学会麻酔指導医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第23回 産科医療保障制度について

「産科医療保障制度について」

 産科医療補償制度をご存じですか?
 お産の現場では医療従事者が最善を尽くしていますが、予期せぬ出来事が起こることがあります。産科医療補償制度とは、分娩に関連して重度脳性まひなど障害をおった赤ちゃんが補償を受けられる仕組みです。
 この制度により、重度脳性まひの発症原因の分析につながり、再発防止・産科医療の質の向上も図られ、安心して赤ちゃんを産める環境が整備されることをめざしています。
この制度に加入して保険金を支払うのは、分娩機関で、妊産婦さんは、これらの分娩機関から、この制度の対象となることを示す「登録証」を交付されます。詳細は厚労省HP「産科医療補償制度について」または産科医療機能評価機構のHPに掲載されています。

写真平成23年12月2日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事

第22回 理想的な体重増加は?

「理想的な体重増加は?」

 『妊娠中の理想的な体重増加は何キロ?』
 これは一律ではなく、妊娠前の体格によって異なります。
目安は妊娠前のBMI(体格指数)を調べ、
【BMI=体重○キロ÷身長○m÷身長○m】
18.5未満は「やせ型」で12~9キロ、
18.5~25は「ふつう型」で12~7キロ、
25以上は「肥満型」で5キロ
(29以上は健康状態をみて医師と相談し、目標値を定めましょう)となります。
 体重管理は食事が基本!ですが、急激な増減は、危険性を高くします。一日三食、適量を規則正しく摂ることが、必要な栄養を摂れ、緩やかな増加にすることができます。
 参考にしてみてはいかがでしょうか?

写真平成23年11月25日
執筆:当院 調理部

第21回 腰痛について

「腰痛について」

 妊娠中のつらい症状の1つに腰痛があります。
 主な原因はホルモンと姿勢によるものです。
 妊娠すると、様々なホルモンが分泌されますが、その1つに靭帯を緩めるものがあります。このホルモンはお産のときに赤ちゃんが通りやすいよう骨盤を緩める作用があるため、骨盤が不安定になり痛みがおこります。また、妊娠して大きくなったお腹に引っ張られて姿勢が変わり、それに対抗しようとして腰や背中の筋肉が緊張状態になり、腰痛を起こすこともあります。
 対処法として、ベルトやさらしなどで骨盤を支えること、まっすぐな姿勢を意識して日常生活を送ることです。少しの意識で腰痛が緩和されるので、行ってみてください。

写真平成23年11月18日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事

第20回 妊娠中期の過ごし方

「妊娠中期の過ごし方」

○乳房のお手入れを始めましょう。
 産後の授乳のために妊娠中からお手入れをすることで、赤ちゃんが含みやすい形となり、乳頭の皮膚が丈夫になる、乳房の血行を良くする効果があります。お腹の張らない時に少しずつしましょう。
○妊婦体操
 妊娠中は不自然な姿勢になりやすいので、適度な運動やストレッチなどを行い、肩こり・腰痛などの解消、ストレス発散、体重増加防止、産道を柔らかくして安産への体を作る目的もあります。
○赤ちゃんへの語りかけ
 語りかけは赤ちゃんの成長促進や母性の育成などの効果があるといわれています。
パパと一緒に赤ちゃんに語りかけたり、お腹をさすったりしてコミュニケーションをとってみましょう。

写真平成23年11月11日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第19回 妊娠中の自転車、車の運転

「妊娠中の自転車、車の運転」

 よくある質問の中に妊娠中の自転車、車の運転があります。自転車に乗ってはいけないわけではありませんが、普段よりふらつきやすく、体型の変化でバランスが取りにくくなるので、転倒の危険が高くなります。
 また、妊娠中は瞬時の判断が鈍くなるので事故も心配です。運転するときには、体調のより時に安定した道をゆっくり乗りましょう。
また、妊娠中の運転は、普段より神経を遣い疲れやすく、集中しにくかったり、眠くなりやすいため事故につながりかねません。お腹が大きくなるとハンドル等でぶつける可能性もあります。
 運転が辛いと感じたら、控えましょう。運転が不安なときは、医師に相談しましょう。 時間に余裕を持ち、シートベルトをして、いつもより安全運転を心掛けて運転しましょう。

写真平成23年11月4日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事

第18回 妊婦とインフルエンザワクチン

「妊婦とインフルエンザワクチン」

 現在使用されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンであり、妊婦、胎児に対して問題はないとされており、米国ではインフルエンザ流行期間に妊娠予定の方へのインフルエンザワクチン接種を推奨しています。
 日本においても、妊婦にワクチン接種後に特別な副反応はなく、妊娠初期に摂取しても流産・奇形児の出る確率は高くないため、妊娠全期間において妊婦におけるワクチン接種可能としています。
 ワクチン接種後、効果発現には約3週間を有するため、摂種時期は流行シーズンが始まる10~11月とされています。
 妊婦はインフルエンザに罹患すると重症化しやすいため、ワクチン接種だけでなく、手洗い、うがいなどをおこない、予防することが大切です。

写真平成23年10月28日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事

第17回 おりものについて

「おりものについて」

 おりものとは、子宮の出口や膣から分泌される粘液です。乾燥を防ぐ潤滑剤の役割と、体内への雑菌の浸入を防ぐ役割があります。
 膣内は、常在菌により酸性を保つことで清潔に保たれています。そのため、やや酸性臭のこともあります。本来、透明~白色で、やや水様です。月経周期や体調で変化します。妊娠すると、女性ホルモンの変化により、おりものが増量する人が多いようです。
 色、臭い、性状の変化や、外陰部のかゆみ・痛みなどの症状にも注意が必要です。
黄~緑・茶褐色のおりものや白くポロポロした酒粕状・泡状の場合は医師に相談しましょう。
 石鹸で洗いすぎると酸性が保てず、感染症になることもあります。シャワーなどで外陰部を清潔にするように心がけましょう。

写真平成23年10月21日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第16回 妊娠初期の悩み(つわり編)

「妊娠初期の悩み(つわり編)」

 つわりは、妊娠6週頃から始まる吐き気や嘔吐を主とする消化器症状で、全身的障害をきたさない生理的変化のひとつです。妊婦の半数以上にみられ、妊娠12~14週頃には自然に消失します。
 嘔吐を繰り返し、何も食べられない状態が続くと身体の水分が失われ、ビタミン不足に陥ります。こんな時は、通院あるいは入院して頂き、点滴治療を行います。下記に書かれたことを行ってもつわりが軽くならないときは、担当医に早めにご相談ください。
 つわりをうまく乗り切る方法とは?
★一回の食事量を少なく。数回に分けて食べましょう。
★好きなときに好きな物をつまみ食いしましょう。
★寝る前や夜中に何か一口食べるようにすれば朝の吐き気も軽くなります。
★家の中にこもらない様にし、気分転換しましょう。

写真平成23年10月14日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事

第15回 妊娠とは?

「妊娠とは?」

 妊娠とは?赤ちゃんがお母さんの体の中に、お母さんとつながって存在する状態の事です。
 妊娠期間は280日間で、初期・中期・後期の三部構成となっています。
 初期は、妊娠0~15週。ホルモンの変化によってつわりがある事もあり、気分の変動が激しい時期です。
 中期は、妊娠16~27週。乳房発育が進み、シミなどの色素沈着等が起こってきます。胎動を感じる様になり、妊娠した事を実感します。
 後期は、妊娠28~42週。分娩に向けて子宮では頚管の熟化が進み、乳房は授乳の準備を整えます。
 このように色々な変化が体に起きてきます。次回からは、それぞれの時期の特徴について説明していきましょう。

写真平成23年10月7日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第14回 里帰り分娩をする時期は?

里帰り分娩をする時期は?

 里帰り分娩の時期は厳密に決められているものではありませんが、妊娠32週から36週くらいの間が一般的のようです。帰省の時期が遅くなると移動の途中での陣痛、破水といったことが起こる可能性もあるので、余裕をもっての帰省をご検討ください。
 帰省先が遠い場所でなく、妊娠経過も落ち着いているのであれば、実家に泊まりがけのような形での診察も検討してみてください。また妊娠経過で何らかの異常が見つかり、急きょ帰省が決まった場合には、可能であれば戻られる前に受診予定の病院にご連絡ください。より高次医療施設での対応が必要となる場合があり、地域によっては里帰りをしないほうがよいこともあります。
 早め早めの対応が、少しでも分娩のリスクを減らします。心配なことがあったら遠慮せず主治医と相談してください。

写真平成23年9月30日
執筆者:田坂 友成 当院 産科婦人科医師
産婦人科専門医 医学博士

第13回 合併症妊娠について

合併症妊娠について

 病気を持った女性が妊娠する事を合併症妊娠と言います。
 子宮や卵巣など婦人科的疾患を合併している場合もありますが、内科的疾患を合併している場合もあります。高血圧症などの心疾患、喘息などの呼吸器疾患、腎疾患、甲状腺疾患、糖尿病など様々な内科的疾患を合併し妊娠する場合があります。
 妊娠中には母体の変化に伴いもともとの内科的疾患が悪化する場合があり、妊娠前から管理をしっかりと行うことが妊娠中の経過を良くすることにつながります。
 また、使用している薬剤の量の調節や種類の変更が必要となる場合もあり、挙児希望がある場合は事前に主治医の先生に相談する事をお勧めします。

写真平成23年9月23日
執筆者:中川 三沙  内科医師

第12回 葉酸とは?

「葉酸とは?」

 「葉酸?」妊娠してから聞くことが増えたと思いますが、これはビタミンB群に含まれる栄養素で、「造血のビタミン」とも呼ばれています。
 妊娠期には通常の2~3倍、授乳期には1,5~2倍の量が必要になると言われています。
 妊娠初期は特に必要で、胎児の活発な細胞分裂を正常に行い、発育を助けてくれます。さらにビタミンB12と協力して赤血球を生成するため、貧血解消や、血液から造られる母乳にも役立ちます。
 葉酸は、緑の濃い野菜、海藻類、果物など食事から摂りやすいですが、加熱により約半分が分解され失われてしまうため、ジュースやサラダなどにできるものはそのままで、また水溶性なので、汁物や鍋物などが効率的です。
 コツを掴んで楽しい食生活を!

写真平成23年9月16日
執筆:当院 調理部

第11回 妊娠初期の出血について

妊娠初期の出血について

 妊娠した!と思ったら、少量の出血を認めたら大変心配になると思います。
 出血の原因としては、流産・子宮外妊娠・子宮頸管ポリープ、子宮頚癌などの婦人科的疾患合併などがあります。
 流産には、
・切迫流産(赤ちゃんは元気ですが、出血を認める)
・稽留流産(赤ちゃんは確認できない又は育っていないが、出血もありません)
 分娩予定日が決定する妊娠8週頃までに流産をされる方は約10~15%といわれており、その多くは胎児側の染色体異常が原因といわれていますので、日常生活で何かしたから流産になるという訳ではありません。基本的に薬などの治療薬はありませんので、横になるなどして安静を心がけましょう。
 下腹部痛やお腹の張りを伴うといった症状もあれば、病院に連絡して指示を仰いでみて下さい。

写真平成23年9月9日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第10回 熱中症に気をつけましょう

熱中症に気をつけましょう

 秋の気配も感じるようになりましたが、まだ熱中症にはお気をつけ下さい。熱中症は、軽いものから重い症状まであり、適切な対処をしないと短時間で重症となりお腹の赤ちゃんにも影響します。妊娠中は体力も消耗しがちです。
・日差しの強い時間帯での外出をさける。
・お茶や清涼飲料水などでこまめな水分補給に心掛ける。清涼飲料水には糖分が含まれているので飲み過ぎには注意して下さいね。
・暑さ対策グッズなどを活用する。
・気分が悪くなったら涼しい場所に移動して休息をとる。
・急な立ちくらみやめまいなどが起きた際に危ないのでかかとの低い靴を履く。
など、できる範囲で対策をしてみて下さい。

写真平成23年9月2日
執筆者:中川 聖子 当院 麻酔科医師
日本麻酔学会麻酔指導医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第09回 食事で鉄を上手に摂ろう!

「食事で鉄を上手に摂ろう!」

 妊娠中の鉄の量は、胎児への鉄の供給・出産時の出血などのため、通常の約2倍必要になります。
 吸収されやすく、肉や魚等の動物性食品に含まれる『ヘム鉄』と、吸収されにくく、野菜や海藻等の植物性食品に含まれる『非ヘム鉄』があり、ビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂取することで、吸収されやすくなります。
 従って、肉や魚と野菜を一緒に料理し、果物を添えると自然に鉄を吸収できます。しかし、一度の食事では吸収できる量に限りがあるため、1日3食正しく摂りましょう。
 さらに、コーヒーや紅茶・緑茶の成分タンニンは鉄の吸収を阻害するため、食前食後2時間は避け、食中は麦茶やほうじ茶が良いでしょう。
 毎日の食事で上手に鉄をGet!しましょう。

写真平成23年8月26日
執筆:当院 調理部

第08回 生理を見直してみませんか?

「生理を見直してみませんか?」

 通常、生理の周期は25~38日とされています。
 生理不順には24日以内の短い周期、39~180日以内の長い周期、それ以外の不正周期があります。
 生理不順は生活習慣の乱れやストレスから起こることもありますが、その他の原因としては
・子宮や卵巣の器質的な異常
・排卵していない
などがあります。
 子宮がんや不妊症などの大きな病気が潜んでいることもあり、ピル(経口避妊薬)などの女性ホルモン剤や漢方薬での治療を必要とすることがあります。
 生理不順のある方は、基礎体温を測ることで色々な情報を得ることも出来ます。
 ご自分の生理を見直して、一度婦人科検診を受けてはいかがでしょうか?

写真平成23年8月19日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第07回 基礎体温を測ろう

「基礎体温を測ろう」

 基礎体温とは、起床時布団の中で安静にした状態で測る体温をいいます。
 基礎体温は女性ホルモンの影響で日々変動します。
 これをグラフ表にした時、生理~排卵前の低温期と排卵後~生理前の高温期の2相性のグラフを示すのが一般的です。このグラフからは生理の周期や排卵の時期、排卵の有無、妊娠したかどうか、などがわかります。
 低温期のみのものは無排卵、妊娠すると高温期が続くとされています。
 無排卵、生理が不規則などは妊娠しにくい可能性もあるため、一度診察を受けてみましょう。
 基礎体温表は産婦人科や薬局、インターネットから入手可能です。
 基礎体温を活用して、自分の体の変化や不順に気付いてあげましょう。

写真平成23年8月12日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事

第06回 妊娠前にしておきたい検査

「妊娠前にしておきたい検査」

 妊娠前にすべき準備を考えた事はありますか?
 妊娠を望むのであれば、妊娠前に自分自身の健康状態について知り、健康的な妊娠生活を送る為に妊娠前からの準備や体づくりが大切です。
 妊娠中は、可能な検査や治療が限られたり、母体の病気が妊娠経過や赤ちゃんの成長や発達に影響する事もあります。内科的な検診に加え、子宮や卵巣の検査、子宮がん検診、感染症などの婦人科の検診もきちんと受けましょう。
 最近ではブライダルチェックとして、妊娠前に検査をする方も多いようです。自分自身の体のことですから、月経やホルモンバランスについて考えてみることも女性にとって大切だと思います。
 次回は月経周期と深く関連する、基礎体温についてお話したいと思います。

写真平成23年8月5日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第05回 STD(性感染症)ってなあに?

STD(性感染症)ってなあに?

 STD(性感染症)とは、性行為によって感染する病気で、一般に性病と呼ばれており今、増えています。
 STDには梅毒、淋病、クラミジア感染症、性器ヘルペス、尖形コンジローマ、エイズなどがあります。女性がSTDに感染するとさまざまな危険があります。感染により子宮や卵巣の周囲に炎症がおき、不妊症や子宮外妊娠を起こす場合もあります。
 また、妊婦さんがSTDに感染すれば流産や早産のリスクが高まります。胎児の成長や発達を妨げたり、出産時に赤ちゃんに産道感染し、結膜炎や肺炎などの病気を引き起こします。
 症状は無症状のこともありますが、普段からおりものの変化や体の状態を観察しておきましょう。
 STDは放置しても治りません。早めに医療機関を受診しましょう。

写真平成23年7月29日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事

第04回 妊娠中の旅行はだいじょうぶ?

妊娠中の旅行はだいじょうぶ?

 旅行に伴う流早産との関連性についてあきらかな証拠はなく、関係はないとされています。出血を伴う下腹痛などの流早産の兆候がなく順調に経過しているのであれば、一般的には旅行は問題ないと思われます。
 ただし経過は順調でも旅行などに関係なく流早産になることもあります。そのため旅先で予想外の分娩や入院となる可能性も絶対ないとは言えません。主治医の先生とよく相談のうえ、ご夫婦間で話し合われることが大切です。また妊娠中は血液が固まりやすくなっています
 長時間の移動では、エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症など)といった病気が起こる事があります。長時間の移動が必要になる場合は、同じ姿勢を長時間とらないこと、定期的な下肢の運動、十分な水分補給を心がけてください。

写真平成23年7月22日
執筆者:田坂 友成 当院 産科婦人科医師
産婦人科専門医 医学博士

第03回 インフォームドコンセントとは?

インフォームドコンセントとは?

 インフォームドコンセントという言葉をご存じでしょうか?何かしらの大きな買い物をする際にはその商品の説明をよく聞いて納得してから商品を購入しますね。医療においても同じことが当てはまります。
 処方される薬や検査、手術やそれに伴う麻酔などご自身あるいは身内の方が受けられる医療内容について十分な説明を受け、正しく理解し納得をした上で治療の方針を合意するというものがインフォームドコンセントというものです。
 医療関係者もなるべくわかりやすい言葉で説明をするように心掛けております。
 治療内容が記載されているパンフレットなどをいただくことがあれば、その内容にも目を通し、しっかりと納得できるまで何でも担当の医療関係者に相談してみて下さい。

写真平成23年7月15日
執筆者:中川 聖子 当院 麻酔科医師
日本麻酔学会麻酔指導医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第02回 妊娠とくすりについて

妊娠とくすりについて

 「妊娠に気づかず薬を服用してしまった!」妊娠中に薬を飲んでなくても、先天奇形は約2%みられます。奇形発生率を高めるような危険な薬は、一部の特殊な薬だけです。
 基本的に赤ちゃんに影響を与えるほどの薬は少なく、妊娠に気づかず1~2度の服用ではそれほど心配はないとされています。薬の影響を受けやすい時期は、妊娠4~12週(最終月経~数えて)(特に4~8週)、妊娠周期が進むほど薬による胎児の受ける影響は低くなるとされています。
 しかし、持病のある妊婦さんは薬の内服を続けなければいけません。
 妊娠中は自己判断での薬の服用・中止は避け、産婦人科医や他科の医師に相談しましょう。
 詳しく知りたい方は、成育医療センターHP妊娠と薬情報センターへお問い合わせ下さい。

写真平成23年7月8日
執筆者:中川 洋 当院 副院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門」コース 修了

第01回 妊娠中の運動について

妊娠中の運動について

 「妊娠中は運動をしてもいいですか?」という質問を受けることがあります。その場合、「妊娠中の適度な運動は健康維持に効果がありますから体調をみながら適度な運動をしてください。」と答えています。
 一般には、週2~3回、1日30~60分の有酸素運動が、妊娠中の適度な運動と言われています。
 実際、合併症のない妊婦さんでは、運動を行っても早産率を増加させずに、身体機能を増進させるといわれています。
 ただし、運動を開始する前には、切迫流早産・頚管無力症・前期破水・前置胎盤・妊娠高血圧などの産科的異常がないことを確認する必要があります。
 妊娠中の運動は、妊娠経過に異常がない場合でも、無理をしないように心掛けることが重要です。適度な運動で、楽しいマタニテイライフをお過ごし下さい。

写真平成23年7月1日
執筆者:中川 仁志 当院 院長
日本産科婦人科学会認定医 母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法「専門コースインストラクター」
広島県産婦人科医会常務理事 広島市産婦人科医医会理事